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デンマークの子育て

ドイツ人の夫との間に3人の子どもを持つ日本女性の通訳が、日本人として彼女が驚くことのひとつとして、毎回の夕食ごとにひとり一人の子どもに何を食べたいかという要望をその都度たずねていることだと話してくれました。
学校での評価もペーパーテスト以上にどれだけ自己主張して発言するかが成績に反映されるそうです。
幼いころから徹底して「個」の意思と自己主張が大事にされる文化であり、これがヨーロッパの個人主義というものかと実感を持って納得したものです。
このエピソードは私が東京都の海外研修に20年前に参加した時のものです。
ドイツ、オランダ、デンマークを見聞できた経験、特にデンマークの福祉社会の在り方の一端に触れることができた貴重な経験になっています。
特に貧富の差のないフラットで寛容で汚職のない社会の仕組みには深い感銘を受けました。
こうした社会の仕組みのなかで子どもを持つ家庭への総合的な柔軟な社会的支援が充実されているのです。
私たち夫婦が地域に根ざす子育て支援事業としてぶどうの木を立ち上げるに至った大きな原点であり原動力の一つになっています。
私たちは日本でも地域に根ざしながら、育つ・育てる・育ちあうひととひととの温かい支え合いつながり合いを築くなかで、子どもの健やかな育ちや子育て支援を小さな種からでもと願いつつ、今日に至っています。(妻であり事業のパートナーであるママ先生はこの2年後に、デンマークを東京都の研修団の一員として同様に訪問しています)
夫婦でこのGWの期間に9日間の日程で、デンマークに20数年ぶりに、再訪することができたことは大きな喜びでした。
今回はデンマークの子育て、保育、教育に絞った内容で、前回同様に得難い学びと出会いとの連続でした。
デンマークでは、「人」は大事な資源として位置づけ、国民が文化的かつ健全な生活を送ることができるように、ボールを間に落とさないというきめ細やかな社会保障という安全ネットを張って「見捨てられる人があってはならない」政策をとっています。
一方日本では、都会の中での老人の孤立死や幼い子と母親の孤立死などのニュースが絶えません。
さらに希望を持てず人間関係でつまづき働くこともできずに格差社会からはじき出されている私たちが関わっている児童養護施設出身者の子どもたちもいます。
SOSを発信できなかったり、心を傷つけられ自尊心を損なう人たちのいる日本の現状に、私は義憤を禁じ得ません。

デンマークの国民性の根源は、「自立」した人間像にあり、ドイツでのエピソードのように「個」が育まれ、体験を通して自分の「限界と可能性」を身につけていき、やがて生きる姿勢と進路において「自己決定」「自己管理」ができる若者に育っていくように子育て・子育ちの制度が考えられているのです。
個人の人生をその人のペースで選択し失敗してもリベンジできる柔軟な社会の仕組みがそこにあるのです。
たとえば幼児から就学時の間に0年生というゆったりと学校になじむための制度があったり、大学や就職を選択する時期に自由に自分の可能性を発見したり模索できる時間が保障されています。
デンマークが幸福度調査世界一(2008の調査でちなみに日本は43位)と評価される理由を実感を伴って納得し感動すら感じました。
自己主張を尊重するということは、互いが勝手なことを言い張り、収拾がつかないのではとの私たちの問いに対して、相違を「個」として尊重し合い徹底した「対話」を通して、難しいと思われる課題でも相互に意見を述べ合い努力して合意形成していくのです。
民主主義とは多数決や少数の意見をただ一方的に採用して決めていく仕組みではないと、答えてくれました。ここに「民主主義」の本来の姿があると深く学びました。
滞在9日の間、街や保育園などで、大人が子どもを一方的に叱責したり怒鳴る場面を見たことがありません。
目線を合わせてどんな幼い子どもでも、対話をする姿がそこにはありました。
最後に手前味噌の話になりますが、広い森や農園を自由に遊びまわるデンマークの顔中泥だらけにした子どもたちの屈託のないいきいきと、時には傍若無人とも思える子どもらしい行動に、ぶどうの子どもたちが重なってしかたないと、私たち夫婦が思わず同調するように目を合わせてしまったことを報告します。
今回のデンマーク再訪は、ぶどうの木でも子ども・保護者・スタッフがフラットでオープンなかかわり合いを通して、『善く観る・善く聴く・善く対話する』ことを大切に、「対話」を軸に『(ひとり一人)一人ひとりを大切にする子ども主体の保育』を実践していきたいと想いを新たにすることができた素敵で刺激に満ち溢れた研修の旅となりました。
                                        ぶどパパ先生より
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プロフィール

ぶどパパ&ぶどママ

Author:ぶどパパ&ぶどママ
平成13年にぶどうの木を設立してから、私夫婦が保護者向けの園だよりに毎月掲載してきたものを、ブログで公開しているものです。
内容は、私たちが関わってきた児童養護施設や保育園、学習塾や様々な子育て応援を通して、子ども子育てを中心にその実践を踏まえた思いや願いなどを綴ってきたものです。
私たちの子ども子育ての実践を「ぶどうスタイル子育て」として確立して行きたいと同時に、広く紹介して少しでも子育てに悩んでいる親へのヒントや支えにしていただければと思っています。

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