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「ほめる」という育児法とは?

「ほめて育てましょう」という言葉をよい子育てのヒントとして、育児本に書かれていたり、聞いたりします。今回は「ほめる」という育児法の功罪について、考えてみましょう。
ある時に、私自身、ある子が自分より小さい子に優しく世話してあげているのをみて、「えらいね!」と言ってほめてしまいました。あとでふり返って、はっと気づきました。
「小さい子に優しく世話してあげている」という私の言葉自身に、こうあってほしい、こうあるべきという私の子ども像の価値観が前提にあることに気づいたのです。

今年の7月に『自尊心を育むかかわり力講座』というテーマで、ぶどうの木で働くスタッフが集まって合同研修会を行いました。かかわり方を学ぶ最初に「子どもの行動に注目する」ことについて考え合いました。
子どもの行動に具体的に「注目をする」とは、子どもの行動をありのままに言葉で言い表して伝えること、時にはそのまま真似をしてみることです。
この技能を用いることで、子どもに「あなたの行動に気づいているし興味をもっているよ」と伝えることになるのです。それだけで、私をいつも注目してくれていると、子どもは親や保育者に対して、信頼感と自己肯定感を醸成することにもなるのです。そして、子どもの適切な行動をさらに増やすことにもなるのです。

ですから上記の私の言葉がけも「靴を履かせてあげているのね」と行動に注目して、伝えてあげればよかったのだと反省しました。みなさんも「すごいね!」「上手!」「えらい!」「さすが!」とほめることをしていませんか?
こうしたほめることの裏に、養育者の感情を満足させるというおとなの側の心理が働いていないか、ちょっと考えてみましょう。私自身を振り返ってみると、「小さい子に優しく世話してあげている」ということは、ひととして大事なことだという私の価値観が前提にあることに気づきました。
優しいひとになってほしいという私の願いである価値観が間違っているわけではないと思います。しかし、大人の価値基準だけを一方的に子どもに伝えてしまうと何が起こるかということなのです。
子どもは自分の好きな大事なひとに愛され認められたいという基本的な欲求を持っています。ですから、ほめるだけのかかわり方だと、子どもは「もっとがんばったら、もっとほめてもらえる」と思って、さらに頑張ろうとします。特に子どもはお父さん、お母さんが大好きだから、期待に応えようと必死で頑張ります。
期待がいつの間にかプレッシャーになり、うまくいかないと「親に嫌われる」「親を悲しませちゃう」と思って期待に応えられない自分に罪悪感をもったり、追いつめてしまうことさえあります。
逆にこうした欲求が不充足だと、大人からの関心を引くために、わざとマイナスの好ましくない行動をする場合もあるのです。ですから、まずありのままの子どもを受け止めるために子どもの“行動に注目”して、行動をありのままに言葉で言い表して伝えることに意味があるのです。

その際の大切なプラスのポイントは、まず、大人の価値基準が外れていること、そして子どもの人格と行動をしっかり分けていること、最後に子ども自身が自分の振る舞いとしての行動のあり方に自ら気づけるということです。
親の期待に応えるのではなく、自らひととして、どのように育ちたいのかという子ども自身が望ましい自己像を持てるようになることが、子どもの自分づくりを支援することになります。
ですから、私たち養育者がまずありのままの子どもを受け止めてあげることの一歩として、子どもの行動に注目して具体的に伝えてあげる。
その時にその行動が、私たち大人にとって適切で望ましい行動であれば、子どもを肯定し認める言葉を添えてあげることが大切になるのです。
私の例で言えば「靴を履かせてあげているのね」の後に「優しくしてくれて、うれしいな」となるのです。子どもがほめられたくて親の期待に応えるのではなく、その願いや想いを受け止め、自らがこころのなかに刻み込んで、自分づくりをしていくのです。
こうしたかかわり合いの日々の積み重ねが、ぶどうの実が掲げる『一人ひとりを大切にする子ども主体の保育―自ら希望を切り拓き、ひとと共生し、社会に貢献できるひと―』へと、育ってくれるのではないかと私は信じています。

                                    ぶどママ先生より
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テーマ : 子供の成長
ジャンル : 育児

プロフィール

ぶどパパ&ぶどママ

Author:ぶどパパ&ぶどママ
平成13年にぶどうの木を設立してから、私夫婦が保護者向けの園だよりに毎月掲載してきたものを、ブログで公開しているものです。
内容は、私たちが関わってきた児童養護施設や保育園、学習塾や様々な子育て応援を通して、子ども子育てを中心にその実践を踏まえた思いや願いなどを綴ってきたものです。
私たちの子ども子育ての実践を「ぶどうスタイル子育て」として確立して行きたいと同時に、広く紹介して少しでも子育てに悩んでいる親へのヒントや支えにしていただければと思っています。

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